不動産クラウドファンディングシステム導入事業者インタビュー TREC FUNDING

大島 様
トーセイ株式会社 取締役執行役員
1988年に、現・三菱UFJ銀行の前身である三和銀行に入行。以来、約18年間にわたり金融業界に従事した後、不動産ファンド会社へと転身。2011年にトーセイ株式会社へ入社し、グループ会社にて不動産M&A業務や不動産管理会社の役員などを歴任。2020年より、トーセイ株式会社の取締役執行役員を務める。

―TREC Funding発足の背景

当社はこれまで、J-REITを通じて主に機関投資家や法人を対象としたBtoBでのマーケット開拓に取り組んできました。しかし、市場には限界があり、新しいマーケットの開拓が求められていました。そうした中、2017年の不動産特定共同事業法の改正を受け、現物不動産の小口投資が可能となり、販売もインターネット上で完結できるようになったことで、個人投資家が参入しやすい環境が整いました。この法改正をきっかけに、当社でもBtoCマーケットの開拓を目指し、SPC(特別目的会社)を活用した不動産クラウドファンディング事業の立ち上げに取り組み始めました。

―TREC Fundingの特徴

①倒産リスクを抑える「特例事業スキーム」の採用

一般的なクラウドファンディングでは、事業者が不動産を直接保有しているケースが多く、万一事業者が倒産した場合、不動産も差し押さえの対象となるリスクがあります。一方、当社ではSPCを通じて対象不動産を保有・運営するため、事業者の経営状況に関係なく、対象不動産の運用を継続することが可能です。この仕組みにより、投資家にとっての倒産リスクを大幅に抑えることができる点が大きな特長です。

②長めの運用期間の設定

業界では半年〜1年程度の短期運用型ファンドが増加する中、TREC FUNDINGでは平均2.5年という長めの運用期間を設定しています。当社では原則、ファンドの運用期間内に物件の売却まで行い、リファイナンスに依存しない堅実な運用方針を貫いています。

この方針の背景には、トーセイグループが機関投資家向けに2兆円超の不動産ファンド運用を行ってきた実績があります。 TREC FUNDINGでは、プロフェッショナル向けと同等の品質を維持しつつ、個人投資家の皆様にも本格的な不動産投資体験を提供しています。

②バリューアップでの利益最大化

トーセイが得意とするのは、居住者ニーズや市場トレンドに合わせた物件のバリューアップです。
物件の価値向上を図ったうえで適切なタイミングで売却する手法により、想定利回りを上回って終了したファンドや早期償還の実績も多数あります。手軽さに加え、本格的な資産運用としての価値を重視したファンド設計が、TREC FUNDINGの魅力です。

今後の展望

特例事業スキームは、倒産リスクを抑える強みがある一方で、SPCの設立やみなし宅建免許の取得、ノンリコースローン調達、物件のデューデリジェンスなど、ファンド組成に時間と手間がかかる点が課題です。加えて、納得できる利回りの物件を厳選していることから、良い案件との出会いも限られ、結果として募集頻度が低くなってしまっているのが現状です。

こうした反省を踏まえ、今後は2〜3カ月に一度のペースでのファンド組成を目指し、より多くの方にご参加いただけるよう募集金額の拡大も進めてまいります。さらに、長期運用へのハードルを下げるため、出資持分の流動性を高める仕組みの導入も検討しており、近く実現できる見込みです。

※2024年12月公開のインタビュー内容をもとに作成

導入企業概要

企業名トーセイ株式会社 🔗https://www.toseicorp.co.jp/
業種不動産再生事業、不動産開発事業、不動産賃貸事業、不動産ファンド・コンサルティング事業、不動産管理事業、ホテル事業
サービス名AGクラウドファンディング 🔗https://trec-funding.jp/

▼インタビュー全編はこちら▼


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