働き方改革により業務効率化や生産性向上が経営課題とされる中、効率化が難しいとされてきた「紙」ベースの業務もその例外ではなくなってきました。効率化のために「紙」自体を無くす大きな業務変更を推進していくことは困難ですが、「紙」の情報をデジタル化することによっても効率化を実現できます。AI-OCRは、「紙」の情報をデジタル化し、「紙」ベースの業務効率化を実現するのに有効なITツールです。そして、RPAと組み合わせて活用することでより業務効率化、自動化の範囲を拡大することができます。
OCR(Optical Character Recognition/Reader)とは手書き文字・活字を認識してコンピュータ上で操作できるデジタルデータに変換する技術です。
~OCRによる文字の読み取り手順~
1.読み取りターゲット認識
取り込んだ画像の読み取りターゲット範囲内から文字領域を認識
2.文字レベルへの分解
取得した文字領域のかたまりを1文字ずつに分解
3.文字認識
1文字まで分解された文字を認識し、文字の特徴(文字の形や線の構成など)と
OCRのナレッジを照合させて、データ化する文字を決定
4.データ出力
認識し終えた文字をPC上で利用できるように
CSVやExcelなどのデータファイルで出力
従来のOCRの課題
従来のOCRには多くの課題があり、業務への活用が現実的ではありませんでした。
特に手書き文字に対しての読み取り精度が低かったため、
読み取り結果が業務使用に耐えられませんでした。
読み取り範囲と文字の記載箇所がずれていると正確に文字
を認識することができず、エラーが頻発していました。
従来のOCR製品は単体で読み取り精度を向上させることが
できない為、いつまでも低精度のままであり、発展性が
見込めませんでした。
従来のOCRの課題を解決するAI-OCR
OCR技術にAI(人工知能)を搭載することで、従来のOCRの課題を解決したサービスがAI-OCRです。AI-OCRは、文字読み取りの認識精度の向上や自己学習による成長を実現します。
AIがデータ処理をしながら学習するため、使えば使うほど認識精度が向上していきます。また、非定型のフォーマットを自動で判別可能なAI-OCR製品もあり、複数のフォーマットが混在した帳票を同時にテキストデータに変換することも可能になります。
LAQOOTはAI OCRとクラウドソーシングの組み合わせで理論上100%の読み取り精度を実現しているAI OCRサービスです。LAQOOTでは、「AI×ヒト」のプロセスにより、AI OCRによるデータ化内容をヒトがチェック及び修正を行うため、ユーザーの確認・修正の手間を削減できます。
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AIスキャンロボはAIを活用した機能が充実したAI-OCRサービスです。マウス操作のみで簡単にテンプレートを設定でき、読み取りの際にテンプレートを自動で判別するため、多品種小ロットの帳票読取に適しています。
「AIスキャンロボ」の製品情報はこちら
RPA×AI-OCRソリューションのメリット
RPA×AI-OCRソリューションを活用することで様々なメリットを得られます。
紙帳票のシステム入力業務など、RPAだけ、OCRだけでは
効率化できなかった業務も効率化できます。
目視によるデータ入力および確認を減らせるため、
入力エラーを減少させることができます。
ロボットが処理を行うことで、手作業によるデータ処理よりも
早く処理を実行することができます。
「紙」ベースの業務時間を削減できるため、
より付加価値の高い業務に時間を割くことができます。
RPA×AI-OCRソリューションによる紙ベースの業務自動化イメージ
AI-OCRとRPAを組み合わせて活用することで、これまで手作業で行っていた「紙」ベースの業務を自動化し、効率化を図ることができます。RPAは業務自動化に有効な手段ですが、コンピュータで扱っている デジタルデータしか扱えません。そこで、情報を正確にデジタルデータ化できるAI-OCRを組み合わせることで、データ入力・出力、集計、加工と言った一連の業務を自動化することができます。
アンケート結果入力業務
セミナー後に参加者からの手書きアンケートを回収し、アンケート内の情報を社内のExcelに記入する業務では、セミナーの参加者に手書きで記入してもらったアンケート結果を目視で確認しながらExcelに手作業で記入していました。目視による確認のため処理に時間がかかり、さらに手作業での転記のためミスも発生していました。 AI-OCRを利用してアンケート情報のテキストデータ化を行い、テキストデータをExcelへ記入する作業をRPAが自動で行うようにしたことで、処理時間の短縮と正確性が向上しました。
請求データシステム登録業務
フォーマットが異なる各社からの請求書の請求データを会計システムに登録する業務では、取引先や関係会社など様々な場所から請求書が送付されてきますが、書式が統一されておらず、担当者が振り分けて情報を確認する必要があったため、非常に手間であり現場業務を圧迫していました。 自動でテンプレートを判別することができるAI-OCRを使用することで、複数の書式の請求書を一度に読み取りRPAで自動入力するようにしました。
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