【データ活用事例紹介】機器メーカーが挑んだデータのマネタイズ ——モノづくり企業からSaaS企業へ、業界初への挑戦 

——— 蓄積したデータから収益を生み出す挑戦 

交通機関向け機器としてトップシェアの製品を持つクライアントは、DXによる急速な市場変化に対応するため、従来の”モノづくり”の強みを活かしつつ、事業のあり方を再定義する必要に迫られていました。 

背景・課題

従業員数:1名~500名  / 業種:製造業

同社は更なる事業の拡大に向け、従来の「モノづくり」からデータとクラウドを用いた新たな付加価値創出へと軸足を移し、事業の差別化を図る必要性を感じていました。その第一歩として、自社が製造する機器が保持する「履歴データ」「人流データ」を活用した、交通機関向け新サービスの提供を模索していました。 

人流データのイメージ図

人流データのイメージ図

グローシップ・パートナーズの支援内容

———  前例のない挑戦にこそ、戦略策定×アジャイル開発の一貫支援を

  1. データ統合による新しいサービス構想 
    私たちは、交通機関の運行データを統合・分析し、インフラ運行を最適化するためのSaaS型データ基盤事業をご提案しました。業界内では前例がないため顧客ニーズの把握が課題でしたが、MVP(実用最小限の製品)を迅速に開発することで市場からのフィードバックを素早く取り入れ、早期にサービス改善に移ることのできる体制を確立しました。 
MVPアジャイル開発の流れ

MVPアジャイル開発の流れ

  1. アジャイルで素早く「検証→改善」  
    戦略策定とアジャイル開発を組み合わせた実行体制により、当初6ヶ月の開発計画を2ヶ月に短縮してMVPを完成。その後、ユーザー企業からのフィードバックを即座に反映する高速な改善プロセスを回すことで、実運用可能な水準までサービス強化を進めました。 
  2. 「戦略策定〜実装」までの一気通貫支援 
    当社の実行体制として、戦略策定とアジャイル開発を同一チームが担うことで、実行性とスピードを両立させました。これは、ビジネスとシステム開発の両方を理解した「フルスタック型コンサルタント」を内製化した当社ならではの一気通貫の支援体制です。

結果

——— PoCで終わらない、事業成長までのご支援 

Before/After

前述の通り、6ヶ月を想定していた開発計画をわずか2ヶ月で完了させたことで、浮いた期間を実証実験とユーザーヒアリングに充てることができ、実運用の視点でサービスの磨き込みが可能となりました。早期に事業ニーズの把握と迅速なプロダクトマーケットフィットを行ったことで、拡大を見据えた確実なサービスローンチを迎えることができました。 

今後の展望

今回開発したSaaS型データ基盤は、地方自治体や商業施設の利用者データとの連携も視野に入れており、将来的には地域経済活性化のための連携プロジェクトも検討しています。私たちは今後も、事業構想から実装まで一貫してクライアントを支援していきます。 
 


社内に眠るデータは”価値”に変わります。

当社はデータ管理や可視化の効率化による業務改善だけでなく、データを用いたトップラインの向上施策にも豊富な実績があります。ぜひお気軽にご相談ください。 


担当コンサルタント


木田 将博

木田 将博

クラウド&AI・データ事業部長

総合電機メーカーにて、国内最大規模のファクトリー・オートメーションシステムや交通インフラシステムの構築に従事。グローシップ・パートナーズでは、リードアーキテクトとしてクラウドネイティブな自社パッケージ群のシステムデザインと、それらを用いたクライアントの事業構築支援を数多く重ね、現在は、新規事業開発支援を主軸に、「クラウド・AI活用支援」及び「貸金・リース・ファクタリング業界向けDX支援」のサービス領域をリード。最新技術を用いた事業開発から大規模システム構築まで、ビジネスとテクノロジーの両面から企業成長を支える戦略パートナーとして成果創出にコミットします。

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