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【経理部門へのRPA導入事例】現場主導で実現した業務自動化

経理部門が主導するRPA導入・業務自動化のヒーローイメージ

 

近年、テレワーク推進や時差出勤など業務環境が大きく変わり、さらなる業務効率化が各企業の経営課題になってきました。 その結果、多くの企業が経理や総務、人事といったバックオフィスに対して積極的にRPAを導入しています。

本記事ではそもそもRPAとは?といった基礎知識から実際に経理部で導入した事例や業務例をご紹介し、RPA導入で重要となるポイントをご紹介していきます。

RPAについて

RPAとは

RPAとは、Robotic Process Automationの略称で、画像認識、構造認識といった認識技術を活用し、定型業務を自動化するソリューションです。実際の動きとしては、まず普段から人が手作業で行っている定型業務事務作業やルーティーン作業の手順や操作方法をパソコン上で動作するロボットに記録します。てあとは業務手順を覚えたロボットが人に代わって、正確かつスピーディにその業務を遂行していくイメージとなります。

 

RPAのメリット

特にバックオフィスの中でも“経理”と相性が良いとされるRPAですが、経理業務をRPAによって自動化することのメリットは主に以下の4つと言われております。

 

  • 業務ミスを軽減
  • 企業の会計・決算に関する情報を扱う経理業務にとって、作業の誤りは許されないものです。一方で月末月初や期末に仕事が集中し、多忙を極めることもあるため、その際には集中力の低下による作業でのヒューマンエラーが起こり得ます。しかし、RPAであればPC上のデータを直接保持していくため、正確に作業を実施することができ、従来に比べて経理業務におけるミスを減らすことができます。

  • 業務スピードの向上
  • こちらもヒューマンエラーの発生と同様にその人の能力やコンディションによってスピードには変化が出てきます。しかし、RPAは常に一定以上のスピードで動作、かつ人の手作業よりも高速に作業を遂行することができます。大量の作業で誰かを待たせていた仕事もその日の午前中には完了させ、相手を待たせることがない、ストレスフリーな業務遂行も期待できます。

  • コストの削減
  • RPAは24時間365日でも稼働することが可能です。人の2~3倍も作業をこなすことができ、単純作業に割いていた人件費を削減することにつながります。ロボットが担当する業務量を増やせば増やすほど、高い費用対効果が期待できるようになります。

  • 生産性の向上
  • RPAによって業務フローを自動化・効率化することで、人は空いた時間を使って、本来取り組むべき業務へ注力することができるようになります。 経理業務は月末月初や期末に作業が集中し、繁忙期は残業過多になりがちです。そこでRPAを導入することで伝票作成や単純なデータ入力作業、データ収集をRPAに一任し、人は決算書類の作成、ファイル管理等に集中できるようになります。RPAと仕事を分業し、生産性を向上することで、従来に比べて残業時間も減らし、経理部門の労働環境改善といったメリットを得ることも期待できます。

 

また他にもRPA開発を通じたITリテラシーの向上、ロボットが業務代行することで業務属人化の改善・防止、業務効率化の体感による社員の意識変革・DX人材の育成など様々な効果が期待できます。
メリットの中でも特に間違えることが出来ない計算や期限が決まった業務を多数扱う経理にとっては、業務のミス軽減やスピードアップといった業務品質の向上にまつわる恩恵は非常に効果が大きいものと言えるでしょう。

経理部の現場主導で行うRPA導入

現場で主導するRPAとは

経理部のようなバックオフィスでITツールやソリューションを導入する場合、通常であれば自社のIT部門や外部のベンダーを頼りにシステムの開発や運用を行っていくでしょう。
以前では、RPAでもロボット作成にはプログラミング知識を必要としていましたが、最近ではプログラミングを必要とせず、誰でもロボットを開発できるRPAツールも登場してきました。 そのため、経理部、総務部、人事部のようなバックオフィスでは従来のようなITの専門家に依存する導入ではなく、現場の担当者が自らロボット開発・運用を行う「現場主導型」でのRPA導入を採用する企業が増えてきました。

現場主導でRPAを導入するメリットとは

現場の担当者自らがRPAロボットの開発・運用を行っていくことには主に以下3点のようなメリットがあります。

 

  1. スピーディーな導入
  2. IT部門や外部ベンダーにRPA開発をお願いする場合、事前の業務ヒアリング、業務手順書の作成など多くの準備工程が必要となります。しかし、自分たちでロボット作成を行う上では、これらの準備は必要なく、すぐに着手することが可能です。

  3. ロボットの高品質化
  4. 現場の業務を熟知した担当者がロボット作成を行うため、様々な業務パターンや業務フローに適したロットが出来上がります。また現場で稼働させながら、エラー対応・改善・強化を行っていくため、少しずつ完璧なロボットに仕上がっていきます。

  5. 柔軟にメンテンナンス
  6. 従来のようにIT部門や外部ベンダーに任せた場合、業務プロセスや業務フローの変更があるたびに、修正箇所を資料化し、彼らに説明・理解を得ることは意外と労力がかかります。
    現場自身でロボット運用も行っていくことで、これらの変更に対し、迅速かつ柔軟に対応できるようになります。

経理部員が使いこなせるRPAツール「ロボオペレータ」

経理業務はシステムへのデータ入力作業やデータ集計・照合作業といった大量のデータを扱った定型的な繰り返し業務が含まれており、RPAが得意とする部分が多くあります。

とある企業の経理部様では経理部独自に業務効率化を進めており、定型業務が多く、集中するべき業務を圧迫しているという課題に対する解決策としてRPA導入の検討を始めました。
しかしながら、市場に出ているRPAツールを使いこなすことは、現場の担当者にとって困難でした。 例えば、シナリオ作成にプログラミングのスキルが必要であり、簡単なログイン処理一つとっても時間がかかっていました。
そのため、業務効率化のために余計な工数をかけてしまい、本末転倒な結果に終わる可能性があることが懸念でした。

そこで出会ったのが「ロボオペレータ」です。
「ロボオペレータ」は、マウスやキーボード処理の操作対象をクリック操作だけで設定できるため、プログラミング知識は一切必要ありません。さらに、PC画面上のアプリケーションはすべて操作可能である点も魅力的でした。

同社は弊社提供の基本操作研修を受講して、基本的な操作を身につけ、実際に自分の業務に対して業務ロボットを作成してみました。直観的な操作で入力処理、帳票出力などの単純作業を自動化でき、「これなら経理部員でも使いこなせそうだ」という感触を得たそうです。

自分たちでも使いこなせる簡単な操作に加え、他にも「ロボオペレータ」を選定する決め手となったのは、月単位で契約ができる利用体系と、開発画面やサポートがすべて日本語である安心感がありました。

 

現場ユーザに選ばれるRPAツール「ロボオペレータ」とは?

経理部門のような業務担当者が扱えるよう簡単な操作や分かりやすい画面設計にこだわったRPAツールです。おかげさまで1700社以上の国内企業様へ導入、全体の約70%が現場ユーザ(非IT部門)の方にご利用いただいております。

     
  • 簡単なドラッグ&ドロップでコマンド設定が可能!難しいプログラミング知識は不要
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  • 定番のExcelやクラウドアプリだけでなく、会計ソフトや独自システムまで全てのアプリに対応
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  • 月額契約のローコストで利用可能!月額のみ初期費用0円なので、安心してご利用開始
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  • 基本説明会から問い合わせ対応、ロボ診断、対面相談会など豊富なメニューで徹底サポート

経理部に導入した業務事例

事例① 会計システムからの帳票出力業務を自動化

同社の担当者は最初に会計システムからの帳票出力業務の自動化に着手しました。 作業としては、会計システムにログインして出力条件をクリックで選択し、帳票を出力します。最初にこの業務を選んだ理由は、システムへのデータ登録などの処理はミスが許されないため最初のロボットとしてはリスクが高いと感じたからです。そのため、運用リスクの低いデータ出力作業から着手し、ロボット運用の効果を確かめていくことにしました。

 

会計システムからの帳票出力業務の自動化イメージ

 

この作業は単純なクリックによる入力作業のみであるため、1~2時間程度でロボットを作成できました。 最初は簡単な出力条件を設定し、指定したデータを出力するのみのロボットでしたが、現在は取引先ごとにことなるデータを出力し、出力したデータのファイル名に取引先と日付を指定のフォルダに保存するなどより複雑な処理を自動化しています。

 

事例② データ集計および分析業務を自動化

次に複数のファイルに記載されたデータを一つのエクセルファイルに転記し、集計・分析する業務を自動化しました。

 

データ集計および分析業務の自動化イメージ

 

担当者は、自動化する際に、ショートカットキー操作など普段行っている処理をそのままロボットに記録しました。 その結果、以前までかかっていた工数を約1/4に削減し、入力ミスも削減することで業務品質向上にも成功しています。

 

事例③ 伝票データ入力

この業務は、Excelに入っている情報を伝票管理システムに転記していく作業です。 これまでは、子会社から集められる伝票はメール添付で経理担当に送付され、伝票の情報を基幹システムに手作業で登録していました。最終的にはシステムに登録したデータとメール添付内容が合っているか他担当者がダブルチェックする必要があり、経理部門では大きな負担となっています。そこでRPAを導入し、メールの添付Excelを取得し、基幹システムへデータ入力する作業を自動化しました。これにより人間は入力結果をチェックするだけでよくなり、従来に比べて大きく業務の効率化を実現できました。

 

伝票データ入力業務の自動化イメージ

 

事例④ 入金消込業務

この業務は銀行から入金明細データをダウンロードし、Excelなどで管理された売掛金データと照合し、予定通り回収されているか確認する作業です。 従来は銀行からダウンロードしたデータと売掛金データを人が目視でチェックするため、確認ミスも発生しやすい業務のひとつでした。 そこでRPAを導入し、銀行からのダウンロードから売掛金データとの照合する作業の一部を自動化しました。名義が異なる、複数の請求を一括入金したケースなど一部の例外はRPAで対応できないものもありますが、従来に比べて、確認すべき明細が大幅に減少したことで、現場の負担もかなり軽減できました。

 

入金消込業務の自動化イメージ

 

事例⑤ 印紙税の集計・申告業務

経理部内の税務グループでは、印紙税の集計・申告業務をRPAによって自動化しました。 この業務は各拠点で利用した収入印紙を所定のExcelへ入力・集計し、合計額をe-taxで申請する作業です。 各拠点から来る収入印紙の利用報告書から各種別ごとに入力を行う作業は担当者にとっては、カロリーの高い業務のひとつでした。 そこでRPAを導入することで、各拠点からの報告メールから報告書をダウンロードし、管理Excelへ転記・集計を行い、e-taxへ申告するところまで、すべて自動化できました。

 

印紙税の集計・申告業務の自動化イメージ

 

経理業務とRPAの相性

同社では、経理業務をはじめとするバックオフィスは日々多くの定型業務を抱えていましたが、 その多くはシステム化するほどの規模ではなく、結果として今に至るまで人手に頼ることで対応してきました。 こうした中で、比較的低コストで導入できるRPAを活用することで、簡単に業務効率化することができます。

更に、RPAは電子化され、一定のルールに従って大量に処理を行う業務の自動化を得意としています。 特に経理業務の多くは一定のルールに基づいたExcel処理を大量に行うことが多いです。

 

RPAが得意とする業務の特徴

 

「ロボオペレータ」は基本的にPC画面に映るどのアプリケーションも操作可能ですが、Excel専用のコマンドを備えているため、Excelを扱った業務との融和性は特に高いといえます。 そのため、RPAが得意とするExcel業務が多い経理部門は、RPAの対象業務の宝庫ともいえるのではないでしょうか。

さらに経理業務は経営上大事な数値を扱っており、細かなミスも許されない処理がほとんどです。 RPA導入のメリットの一つとして、基本的にロボットは入力ミスをしないことが挙げられます。 小さなミスも許されない、かつ取り扱う情報量が多い経理業務に対して、正確に処理できるロボットは、業務品質向上に大きく貢献できます。

経理部門には、定型業務が多く、高い業務品質が要求される点からRPA導入による効果が最も高い部門の一つといえます。RPA導入によって、業務効率化、コスト削減、業務品質向上といったメリットを享受できることは間違いありません。

RPA導入のポイント

ここまで様々な業務を効率化できるRPAと経理の相性が良いことや経理業務にとって効果が高いことをお伝えしましたが、実際にRPAを導入する際のポイントも解説します。

 

  1. 現場担当者が主導するRPA導入アプローチ
  2. RPAのようなITツールを導入する際、ついついシステム部やITベンダーに頼りがちです。
    しかし、技術者主体のRPA導入の場合、導入まで時間がかかる、RPAロボットの品質が低い、メンテナンスに手間がかかるといった問題点があります。これらの課題からRPAを導入したが、うまく活用できていない、あるいは導入を断念した企業も多かったと言われています。
    そこで先にも述べたような現場担当者が主導するRPAであれば、経理業務をよく知る現場担当者がロボット開発、運用を行うため、スピーディーな導入、詳細なカスタマイズ、柔軟なメンテナンスが可能といったメリットも多く、より最適なアプローチとされています。

     

  3. シンプルな業務から自動化、徐々に範囲拡大
  4. いきなり難しい業務の自動化を試みてしまうと、複雑な処理フローに頭が混乱したり、機能を充分に使いこなせず、RPA開発は難しいものと感じてしまうことがあります。
    まずは数分でこなしている簡単な作業から試しに自動化してみたり、業務の中で最もシンプルな一部分の作業(システムへログインする、画面に文字を入力する等)だけ自動化を適用し、RPA開発に少しずつ慣れていくことから始めましょう。一部分でもロボットで自動化し、実際に動かしてみることで、RPAの特徴や機能について理解を深めることができます。
    RPAの基本的なスキル、ノウハウを身につけたら、少し複雑な業務もしくは一部分だけ自動化した業務の全体フローを自動化するロボット作成に挑戦していきましょう。

     

  5. 各ツールのメリットを最大限活かす
  6. 経理部門であれば、Excel上での関数やマクロを活用し、一部の業務を効率化している企業も多いのではないでしょうか。
    RPAを導入する際、それらをRPAの機能に置き換えることも可能ですが、対象のシステムやアプリケーションによっては、それぞれの機能を最大限に活用する方が得られるメリットも大きくなる場合があります。
    マクロの場合であればExcel上の操作はRPAよりも正確かつ高速に情報を処理することが可能です。そのためExcel以外の他システムや他ファイルへの情報連携やフォルダ格納、メール添付といった外部操作はRPAに任せて、対象のExcel上での操作はマクロに任せる方法が最もスピーディーで効率的となってくるでしょう。
    このようにRPAはマクロ以外にもAI-OCR、BIツールなど様々なITサービスや各機能を操作することが可能です。既存ツールの得意な部分は従来のように残しつつ、それだけでは自動化できない部分をRPAで補ってあげることで、それぞれの特徴を最大限に活かし、業務の効率化を最大化することができるでしょう。

     

  7. 扱いやすいRPAツールを選定
  8. 経理部の担当者でもRPAツールを扱えるのか、使いやすいのかといった点は実際に使ってみないと分からない点かと思われます。まずは各RPAツールで実施している無料トライアルを活用し、自分たちで触って体感することをオススメしております。また導入後のサポートがどのくらい受けられるのかも確認し、惜しみなく活用していくことで、現場での業務自動化を加速させていくと良いでしょう。 先ほどご紹介した『ロボオペレータ』であれば、無料トライアルにて操作感を体験できますし、手厚いサポートも無料で受けられるので、安心してRPA開発に取り組むことができます。

経理部でRPAを導入するとどうなるか

経理部の仕事はなくなるのか?

経理部門にとってRPAが高い効果を発揮できることはイメージいただけましたでしょうか? RPAは導入・活用いただくことで経理部の業務効率化を促し、生産性の向上はもちろん、働き方改革やDX化を推進するきっかけともなります。 なお、RPAの導入によって、経理部の仕事がなくなるではないかと言われることもありますが、そのようなことはありません。 RPAは指示された作業しか行えないので、従来通り高度な思考を必要とする経理のコア業務や管理業務・マネジメントは引き続き人が対応する必要があります。 また昨今であれば、電帳法改正、インボイス制度など目まぐるしく変化する制度変更に対して、どのような対応を行っていくのかを検討することも経理の役割です。 さらにはRPAの開発・運用によって培ったスキルやノウハウを活かして、経理担当者がIT人材やDX推進人材となっていくことも考えられます。RPAの継続的なメンテンナンス作業や他部署へのRPA開発などRPAのプロフェッショナルとして活躍することや、より効率的な業務実現に向けた業務フロー改善を検討するなど企業としてはDX人材の育成も期待されるでしょう。

ロボオペレータを導入した経理部の声

RPAツール「ロボオペレータ」を導入した同社経理の担当者は、「慣れていくうちにロボット作成が楽しくなってきました。設定した通りにロボットが動いてくれると嬉しいです。」と話しています。 また、同社の担当者もこう明かしています。 「まずはツールに触れてみることが大事。ツールを操作しながら何が自動化できて、何ができないかを見極めていくことで確実に業務自動化を進めていくことが可能になります。 何事もそうですが、導入当初は慣れないこともあるため、分からない点も出てくるかもしれません。しかし、しっかりと使い方を学び、理解していくことで、現場の負担を軽くし、より働く人の手助けになるRPAには様々な可能性が秘められています。

お問い合わせ先

現場主導のRPA導入やロボオペレータに関するお問い合わせは、下記のメールアドレスまでお問い合わせください。
グローシップ・パートナーズ株式会社
RPA担当 rpasupport@growship.com

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