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人事部へのRPA導入で生産性向上を目指す

人事部門のRPA導入事例の紹介

 

昨今、新型コロナウイルス拡大に伴うテレワーク推進やオフィス環境の変化により、「働き方改革」を急進せざるを得ない状況になってきました。
ただ環境の変化により働き方は多様化したものの、「働き方改革」における社員の残業時間削減や生産性の向上を実現している企業はまだまだ少ないのではないでしょうか。
この改革において、欠かせないテーマとなっている”生産性の向上”に効果的であるとして「RPA」が再び注目を集めています。
特に「働き方改革」実現をミッションとし、自らの部署から業務効率化を実現させようとする人事部では、RPAの導入を積極的に検討するところが増えてきております。
本記事では人事業務とも相性が良いとされるRPAについて、なぜ人事部門で活躍できるのか、実際に自動化した業務例、導入へのポイントを紹介し、導入への参考にしていただきたいと思います。

RPAによる業務効率化

RPAとは

RPAとは、Robotic Process Automation の略語で、認知技術を活用して普段の業務を自動化・効率化することを目的としたソリューションです。PC上のファイルやプログラム、インターネット上のサイトやシステムへの操作を記録することでソフトウェアロボットが定型オペレーションを代行、自動化することが可能になります。このようにデジタル端末上で人と同じように働くことからRPAのロボットは「デジタルレイバー」とも呼ばれています。

少子高齢化による人材不足が懸念される中、2015年頃に欧米では既に広く普及していたRPAが日本でも注目を集め、2022年時点では約30%もの国内企業で導入・活用が進んでいると言われています。

 

RPAを導入するメリット

人事業務をRPAによって自動化することのメリットは主に以下の3つと言われております。

 

  • 業務ミスを軽減
  • 社員の個人情報や給与情報などを扱う人事業務にとって、作業の誤りは致命的です。一方で月末月初の業務集中やあまりの多忙さにより、集中力の低下を招き、ヒューマンエラーが発生することも避けられません。
    しかし、RPAであればデータを直接保持するため、人のように入力のミスもなく、正確に作業を遂行することができるため、従来に比べて人事業務におけるミスを減らすことができます。

  • 業務スピードの向上
  • こちらもヒューマンエラーの発生と同様にその人の能力やコンディションによって作業スピードには変化が出てきます。
    しかし、RPAは常に一定以上の速度かつ人が手作業で処理するよりも高速に作業を遂行することができます。またRPAは休息を必要ないため、24時間ずっと作業を継続することも可能です。

  • 労働環境の改善
  • RPAを導入することで、単純な作業や事務作業はRPAロボットに一任できるようになります。人事部門は繁忙期になると新入社員への教育や各種採用活動を並行していかなければなりません。加えて社員の入退社や社会保険業務など通常のルーティーン作業もやらなければならないため、一時的に残業過多になりがちです。
    そこで定型業務をRPAに任せ、他の人事業務に注力することで、残業時間も減らしつつ、人事部門の労働環境改善といった恩恵を受けることも期待できます。

 

他にもITリテラシーの向上やDX人材の育成、業務の属人化を是正・防止といった観点での効果もありますが、社員の働きやすい環境づくりを目的とする人事にとって、まずは自分たちの労働環境を改善することは大きなメリットになると考えられます。

RPAが得意とする分野

RPAの得意な領域

前段にて人事業務の一部を任せられると述べましたが、実はRPAによるロボットにも得意とする作業やそれとは反対に苦手とする領域があります。

 

RPAが得意とする作業の特徴

 

RPAは定められたロジックや手順に従って動くプログラムの一種なので、操作対象がデータ化されている、処理ルールが決まっている、大量に繰り返し行っているといった特徴を持つ業務は、人よりも高速かつ正確に処理できるため、得意領域とされています。

このような特徴からRPAの導入が向いている部署は、日々のルーティーン作業や定型業務の多い総務、人事、経理といった管理部門と相性が良いとされています。

 

RPAが苦手とする分野

この定型業務とは逆に、人間のように都度考えて臨機応変に判断するような業務や紙書類やグラフィック画像を用いた業務は、処理すべきパターンがあまりにも多く、ロボットの設定や自動化に不向きと言われています。

しかし、RPAツールによっては、すべてのITツール、サービスを操作できるものがあります。
そのようなRPAであれば、紙書類の電子化を行うAI-OCR、音声をデータ化する音声認識ソフト、その他BIツール、Excelのマクロなど様々なITツールや機能と協業し、これまで困難だった作業も遂行できるようになります。

人事部門の導入事例

人事部門が抱える業務も、労務管理や給与管理など作業フローが一定な作業が多いです。 実際に人事部門の業務でRPAによって自動化された導入事例をいくつかご紹介します。

 

事例1 労働時間のチェック(日次)

大手メーカーA社の人事部門では、毎日、人事システム上で社員の労働時間をチェックし、対象者に健康診断や有給取得を促すように連絡しています。人事システムの操作や対象者リストの作成など規則的で大量に行う単純作業は、RPAの得意分野であり、自動化が可能です。
そこでロボットが人事システムを操作して対象者の選定とリストアップを行い、担当者がリストを元に社員への対応を実施するように役割分担しました。

 

労働時間のチェック業務の自動化イメージ

 

事例2 給与明細書のPDF取得およびメール送信(月次)

システム開発会社B社の人事部門では、月次で給与明細書をPDFファイル化してメールで送付する業務を行なわなくてはなりません。人事システム上で社員情報を一人ずつ参照して給与明細書を作成するため、膨大な作業量であり、担当者の負担になっていることが課題でした。
RPAを導入して、社員情報の取得から給与明細書作成、PDF化、メール送信までを完全自動化し、担当者への負担を削減しています。

 

給与明細書のPDF取得およびメール送信の自動化イメージ

 

事例3 入社・退職の手続き(都度)

化学メーカーC社の人事部門では、社員の入社・退職が発生した都度、社内システムの社員情報を人事部の担当者が手作業で更新する必要がありました。こうした情報の更新を手作業で行うと、入力ミスが発生する可能性があり、人事の信用問題に繋がりかねません。
ロボットが社員情報をシステムに転記して担当者が最終的なチェックするフローに変更し、導入前より正確な情報管理を実現しています。

 

入社・退職の手続き業務の自動化イメージ

 

その他にも人事部門では、各求人媒体の更新作業、応募者への送信メール作成など採用活動での効率化や従業員のシフト管理や勤怠管理など様々な人事業務でロボットが活躍しております。

実際に総務、人事といった管理部門での最適なRPA導入方法やそのポイントを導入事例を交えて解説するセミナーを開催しております。ぜひ参考までに参加してみて下さい。

RPA導入を成功させるために

RPA導入のポイント

ここまで様々な人事業務を自動化できるRPAと人事の相性が良いことや人事によって効果が高いことをお伝えしましたが、実際にRPA導入する際のポイントもご紹介します。

 

  1. 現場担当者が主導するRPA導入アプローチ
  2. RPAのようなITツールを導入する際、ついついシステム部やITベンダーに頼りがちです。
    しかし、その導入方法の場合、時間がかかる、要件漏れ、メンテナンスが手間といった課題が多く残ってしまいます。

    そこでRPAでは人事業務を熟知している現場担当者が主体となり、自分たちでRPAの導入を実施していく方法を選択する企業が増えています。
    この現場主導のRPA導入アプローチの場合、従来に比べて、スピーディーな導入、より高品質なロボット、柔軟なメンテナンス性といったメリットが期待できるため、最適な導入方法とされています。
    早期から業務効率化の恩恵を受けられることや現場のDX人材にも寄与するとし、大小問わず多くの企業でこの進め方が浸透してきました。

     

  3. シンプルな業務から自動化、徐々に範囲拡大
  4. RPAの特徴や基本スキルを理解しないまま、いきなり難しい業務の自動化を試みてしまうと、RPAは難しいかもしれないと感じてしまうことがあります。
    まずはマウス操作だけで簡潔するような単純な作業や業務フロー全体の中で分かりやすい作業から自動化を適用し、RPA開発に少しずつ慣れていくことから始めましょう。一部分でもロボットで自動化し、実際に動かしてみることで、RPAの特徴や機能について理解を深めることができます。
    実際にRPA開発への基本スキル・ノウハウを身につけることができたら、より複雑な業務にも着手したり、一部でなく完全な自動化を行うロボット作成に挑戦することで、適用範囲を拡大させていきましょう。

     

  5. 扱いやすいRPAツールを選定
  6. 現場でのRPA開発であれば、プログラミング知識が不要かつ簡単で扱いやすいRPAツールを採用する必要があります。特に画面上で操作したい箇所を切り取るだけで簡単に設定できる画像認識の機能を搭載したものや、手軽に導入できるデスクトップ型のRPAが適しています。
    豊富な機能だけでなく、直観的で簡単な操作感を追求した『ロボオペレータ』であればアフターサポートも充実しているので、おすすめです。

 

現場から選ばれるRPAツール「ロボオペレータ」とは?

「現場の担当者が使いやすく、分かりやすいように」をコンセプトにしたRPAツールで、ITスキルに関係なく、誰でも簡単に設定できる操作感や必要な機能だけを集約しております。ユーザビリティの高さや分かりやすい開発画面により、数多くの現場ユーザ様よりご好評いただいております。

     
  • プログラミング知識は不要!簡単なマウス、キーボード操作で業務自動化を実現
  •  
  • Excelのような定番アプリから独自システムまで全てのアプリを操作対象!
  •  
  • 月額契約により最小1ライセンス~毎月必要な分だけ契約し、最適なコストで利用可能!
  •  
  • 充実のメニューでRPA導入をサポート!専門コンサルタントが問い合わせから相談会まで一括対応!

 

なぜ人事部にRPA導入か

人事のRPA適用範囲

外資系大手コンサルティング会社の調査によると、人事部門における業務量の内訳は、情報収集・整理・照合やシステム入力・出力などの定型業務が80%を占めています。このデータから人事業務のほとんどがRPA化で効果が出せる業務であると言えます。

 

人事業務の業務割合表

出所:デロイトトーマツコンサルティング合同会社 「人事業務におけるRPA活用」よりグラフ筆者再編集 https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/human-capital/hcm/jp-hcm-hrsd-2.pdf

 

人事部のRPA導入で生産性向上

従来の人事部門ではこのような定型業務に追われてしまい、社員の働く環境の整備や人事制度の見直し実施、採用活動における面接時間の確保など本来取り組むべき業務がままならない状況に陥っておりました。

そこでRPAを導入することで、まずは多くの定型業務を自動化し、人事担当者のリソース確保が可能となります。またこれらは前述したように人事部門の労働環境改善にも繋がりますが、空いた時間を活用して社員と深く対話し、現場の課題を解決、ひいては社員の満足度向上や離職率低下に貢献できるでしょう。他にも多くの求職者と面接する機会を増やすことで企業にとって有益な人材確保にも繋がっていきます。

このように人事部門でRPAを活用していくことで、本来の目的とする”人”とのコミュニケーションや課題解決に注力する時間を生み出し、企業全体でも大きな生産性向上を達成することが期待できます。

問い合わせ先

グローシップ・パートナーズでは人事部門に適したRPAツールのご提供、ロボット開発支援、自社開発に向けた体制作り、教育サポートなど幅広くRPA活用をご支援しております。
RPA導入やRPAツール「ロボオペレータ」に関する問い合わせは、下記のメールアドレスまでご連絡ください。

グローシップ・パートナーズ株式会社
RPA担当 rpasupport@growship.com

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