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コラム

【RPA】人事部へのRPA導入で生産性向上を目指す

RPA市場について

最近、政府主導の「働き方改革」や中小企業を中心に問題となっている「人手不足」に対するソリューションとしてRPA(Robotic Process Automation)が注目を受けています。そして、日本でも大手金融機関や大手メーカーを中心に導入が進んでおり、その効果も「業務時間削減」や「戦略・企画業務への人材集中」と言った形で表れてきています。こういった背景もあり、中堅企業や中小企業でもRPA導入が広がってきています。
RPA市場は、矢野経済研究所によると2018年予測では、約420億円に上るとしており、昨年度の2倍以上が見込まれています。また、今後もその市場は拡大し続けていくと予想されています。


出所:Enterprize Zine 『2018年度のRPA市場は前年度比134.8%増の418億円と予測――矢野経済研究所が調査結果を発表』https://enterprisezine.jp/article/detail/11715

このような流れがある中、人事部門へのRPA導入はなかなか進んでいないのが現状です。RPA導入を先導している部門は、財務経理部門や情報システム部門、RPA導入担当部門などが7割近くを占める中、人事部門主導はあまり先導を行っていません。中には、「人事部にはRPA導入の余地はあまりない」「人事部の業務は抽象的だからロボットには任せられない」と言った声があります。


出所:一般社団法人 日本CFO協会「RPAに関する実態調査」 http://www.cfo.jp/rpa/

RPAにできることと人事業務

RPAは、どんな業務も自動化してくれる魔法のツールに聞こえがちです。RPA導入を検討するにあたって、「RPAでできること」を知っておく必要があります。
RPAが対象とする業務は「定型業務」です。一定の規則やルールに従って処理していくような業務がRPAの得意分野であると言えるでしょう。逆に、人間のように考えて判断するような業務は、RPAの対象外であることに注意しておきましょう。
RPAの得意領域としては、以下が挙げられます。

処理内容 概要 活用事例
データ入力・修正 システム内のデータを取得し、他の媒体にデータを入力する。
または、取得したデータの修正、更新を行う。
Excelより取得したデータを業務システムに入力する
データ照合 入力されたデータと別のデータの比較、または、チェックを行う。 Excelに入力されているデータと業務システムに表示されているデータが一致しているかを確認する
データ出力 別システム経由のデータ出力、印刷指示を出す。 業務システムからダウンロードしたファイルを印刷する
アプリ起動 デスクトップ上やブラウザ上のアプリ起動アイコンをクリックしてアプリを起動する。 一定のタイミングで業務システムの起動を行い、処理を行う

RPAの得意分野を説明しました。RPAの得意分野を応用した人事部への導入事例をご紹介します。

・労働時間のチェック(日次)
最近、政府主導の「働き方改革」によって、労働時間をチェックして一定の時間を超えた場合には、健康診断を受信するよう勧告、または休養を取らせるようにする企業が増えています。その中で、一人一人の社員の労働時間をチェックするのは、非常に膨大な単純作業であると言えます。そこで、RPAロボットがチェックを自動化して、チェックの結果だけを社員が確認して必要な対応を行うというように役割分担をします。このようにすることで、社員は対応に十分な時間を割くことができるようになります。

・給与明細書のPDF取得や印刷指示、メール送信(週次)
この業務は、社員情報の記載されている業務システムの上の給与明細書を印刷して、手渡しまたは、メールで送信するという業務です。この作業を一人一人、該当月まで確認して行っていては、膨大な時間を取ることになってしまいます。そこでRPAを導入し、印刷までをロボットに任せて配布だけを社員が行う、またはロボットにメール作成まで任せて確認と送信を社員が行うというようにします。RPA導入によって膨大な作業から解放され、より重要な業務に集中することができるようになります。

・入社・退職の手続き(都度)
入社・退職が発生した都度、業務システムや社内システムに該当する社員の情報を更新する必要があります。Excelなどで社員情報を管理している場合は、Excelの情報を取得して、得た情報を元にシステムの情報と照合を行い、更新を行うという作業が発生します。予め人間が該当社員の情報を抽出してロボットに情報を与え、ロボットにシステムに登録されている情報の更新を任せ、更新された情報の確認を再度人間が行うといった役割分担をします。こうすることで、入社・退職のタイミングで業務量が大きく増減することを防ぎ、業務の平準化を行うことができるようになります。

なぜ人事部にRPA導入か

人事部になぜRPA導入が必要でしょうか。それは、人事業務の大半を定型業務が占めているからです。外資系大手コンサルティング会社のデータによると、人事部門における業務量の内訳は、戦略・企画に関わる業務で15%、情報収集・整理・照合やシステム入力・出力などの定型的なオペレーション業務が80%、その他の業務で5%になっています。
さきほど、RPAができることとして「定型業務」を挙げました。また、さきほどのデータより人事部の業務は「定型業務」が占めているとご紹介しました。したがって、人事業務のほとんどは、RPA化の対象業務であると言えます。したがって、人事部門にRPA導入を積極的に行うことにより、人事部の「生産性向上」を実現することができます。


出所:デロイトトーマツコンサルティング合同会社 「人事業務におけるRPA活用」よりグラフ筆者再編集 https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/human-capital/hcm/jp-hcm-hrsd-2.pdf

人事部門が本来行う業務は「人」に関わるものです。採用から退職まで、また、人事戦略や企画においても社員と密にコミュニケーションを取っていく必要があります。しかしながら、膨大な作業が入るオペレーション業務によって、コミュニケーションに取る時間が無くなり、社員への対応をおろそかにしてしまっては、社員満足の低下や退職者の増加につながってしまう可能性があります。

そこで、RPAを導入することで、オペレーション業務をロボットに任せて、社員とのコミュニケーションに集中することで「生産性向上」を実現できるようになります。また。ロボットは24時間365日働くことが可能であり、不満の声を上げることもありませんので、非常に使い勝手の良い従業員とも言えるでしょう。

おすすめのRPA導入

IT技術者主導のRPA導入では、業務ヒアリングや要件定義などでコミュニケーションに無駄な時間と労力を割いてしまうことがよく起こっています。そのような中、誰でもロボットを作ることができるRPAツールが生まれることで、RPA導入を主導するのは情報システム部門やITベンダーである必要は無くなってきました。また、現場の業務担当者が直接ロボット開発をすることで、スピーディな導入かつ柔軟な変更対応が可能になります。そのため、各部門で業務を担当する社員がロボット開発者となって業務ロボットを作成していくことが適切なRPA導入のアプローチと言えるでしょう。

また、ロボットに業務をたくさん任せたところで、人間の仕事は無くなりません。「戦略・企画業務」といった「考える」「意思決定する」ような業務に人間は集中していくようになります。特に、社員と関わる機会の大きい人事部が積極的にRPA導入をすすめることで、他部門も波及されてRPA導入が進んでいくと考えられます。そして、全社的に「生産性向上」を実現することができるようになります。

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